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コードやアドリブ・パターンを覚えるのは駄目!? ジャズピアノの習得法 [レッスン]

「ピアノもジャズも経験がない人のためのジャズピアノ教育についてお話します」
と言いつつ「誰も読みたくない自伝(?)」を押し付けている僕ですが、今日は、
前々回に続き、僕が「ジャズピアノの独学」を始めた頃のお話をします。

「ジャズ和音に興奮した!」のだけど‥

僕は高校卒業後、クラシック系音大に進学する傍、
本来の「人生の目標(!)」である「ジャズピアノの習得」の為、
坂本輝先生著の「レッツ・プレイ・ジャズピアノ」シリーズで独学を始めました。

当時、「レッツ・プレイ〜」は珍しい「初級用ジャズピアノ教本」でしたが、
「本物のモダンジャズの和音」で書かれており、
僕も生まれて初めて自分で「ジャズの音」が出たので興奮しました!

尤も「初心者向け」ながら「理論について書かれた部分」は理解できず、
「枯葉」や「レフト・アローン」等の課題曲に出てくる「和音パターン」を弾くだけ。

それらを書き写しても良いのですが、面倒なので、同じような感じの「モダンジャズの和音」を、
ちょっと書きましたので、「暇(笑)」か「興味がある」方は弾いてみて下さい。

Jazz CHord 色々.jpeg


今の僕は、これ位は考えずに、パッぱっと書けるのですが、
それもその筈。これ位で「モダンジャズの中級の下」位のレベルだからです。

とは言え、当時の僕は、こんな和音は自分では作れなかったし、
どうやれば、こう言う和音が作れるのか?も見当がつきませんでした。

ちなみに「モダンジャズ」の勉強をする場合、
一つの和音に対応する「ジャズ音階」があり、
どの和音にどの「ジャズ音階」が対応するのかも分からなくてはなりません。

ついでに例として、「Gm7 C7 F6」という「よくあるコード進行」を、
よくある「和音の押さえ方」とよくある「対応するジャズ音階」を書いてみましたので、
「暇(笑)」か「興味のある」方はピアノでお弾き下さい。

Jazz Scale .jpeg



いかがですか?

多分、「訳が分からない〜」と感じられたり、
「こんなに面倒な事は自分には出来ない」と絶望(笑)されたかも知れません。

しかしご安心下さい!

僕の教室に習いに来られれば、こんな事はどなたでも理解できるようになるのです。

この程度は「中級の上」位のものですから。

とはいえ、当時の僕は、こんな「音階」が存在している事すら知らなかったし、
実は「レッツ・プレイ・ジャズピアノ」にも説明がありましたが、
理解できずにスルーしていました。

結局、訳が分からぬまま、「モダンジャズの和音」を「パターン」として覚えては、
我流の「即興」を加えて、同じく訳が分からぬ者同士が集まってバンドを結成し、
二十歳の頃には「ライブ活動(?)」を始めてしまうのですが、
これは「ジャズピアノ習得」と言う観点では困ったパターンなんですね。

「パターン」を覚えても大して実力にはならない!

こんな事を言うと、大勢の「ジャズピアノの先生」から文句が出るでしょうけれども、
「ジャズ和音」や「アドリブ」の「パターン」を覚えても仕方ありません!

これも、誉め上げつつ、否定しまう事になりますが、
坂本輝先生の「レッッ・プレイ・ジャズピアノ」シレーズは、
先生のご真意を離れ、得てして「パターン」を覚えて、
それを貼り付ければ「ジャズピアノ」になる発想の「メソッド」だと思います。

以前書きましたが、坂本先生以前の「ジャズピアノ教材」に、
「ジャズ」と銘打ってあっても、実際には「ジャズのパターン」は殆ど使われていませんでした。

ですから「何はともあれ」、「ジャズ和音」を自分で弾けるようになるのですから、
「レッツ・プレイ・ジャズピアノ」シリーズは画期的と言えましょう。

また「無意識に手が動いてスラスラとパターンが弾ける」様になるには、
学ぶ側にも何年かの努力が必要で、万事飲み込みが遅かった僕なんか、
「ジャズパターン」の習得に10年くらいかかってしまいました。

「バターン」をいくら貼り付けても「ジャズ(音楽) 」にはならない

話は少し脱線しますが、よく「クラシックは楽譜があるから堅苦しいが、
ジャズは自由に即興ができるから楽しい」なんて話を聞課されますが、
実際には「聴いて楽しい」ジャズ演奏なんて極めて少数なんです。

と言うのは「即興演奏」と称しても、実際には、
「パターン」を貼り付けただけの演奏が多いからです。

これは僕のようなB級ミュージシャンだけ、でなく、
「ジャズの帝王」と呼ばれたマイルス・ディビスのような
超一流のバンドでも起こる問題だった様です。

話が脱線しますが、マイルス・デイビスと言えば、
「ジャズの帝王」と呼ばれた偉人で、
晩年はワーナーと契約していましたが、
それ以前は「CBS(今はソニーに買収された)」と契約し、
数々の「歴史的名盤」レコード(CD)を出しました。

ところでマイルスの場合、CBS時代に良いレコードが多いのは、
は良きも悪しきも名プロデューサーであるテオ・マセロが編集し、
「退屈な部分」は容赦無くカットした後、てコードとして発売されます。

マイルスのバンドには、入団当時は無名の若者だったが、「卒業(??)」する頃には、
「一流ミュージシャン」に成長された方が多い様ですが、1970年頃にキーボード奏者
を務めた「キース・ジャレット」は当初から「別格」扱いだった様です。

但し、1970年代初頭の「キース・ジャレット在籍中」当時のマイルス・バンド演奏は、
契約の関係で、殆ど発売されていませんが、近年、テレビ用に録画した映像等が
出回っており、気楽に観れるようになりました。

マイルス・デイビスのバンドでのキース・ジャレットの演奏
https://youtu.be/Wsod6BxM0f0

キース・ジャレットは、マイルスのバンドに入る前も、入った後も退団した後も身体をクネクネと躍らせながら演奏し、マイルスのバックでは、物凄い演奏するも、出番がサックスのゲイリー・バーツに変わり、バーツが「つまらない即興演奏」をするとキースは弾くのを止めてしまいます。

キースもマイルス同様に極めて創造的なアーティストですが、
そんなキースからすれば、ゲイリー・バーツはイマイチな存在。

いくらギンギンに吹きまくろうが、内容がジョン・コルトレーンあたりを
コピーしたフレーズを貼り付けているだけ、の時もあり、
そう言う場合、キースは「何も弾けない(弾かれない)」状態らしい。

勿論、フレーズや和音の「パターン」を練習する事は、有効で重要ですが、
「本番」ともなれば、練習とは別な「創造性」が要求されます。

むしろ「バターン」を覚える事よりも、
「パターン」を展開拡大する技能や感性を養うべきですが、
日本では「優秀な人」ほど、やたら「バターン」を繰り出すだけの演奏に
陥るので、結構「退屈」な演奏になってしまうんですね。

されど「パターン」も必要かな?

ところで「ジャズピアノ」を独学で始めようとしたものの、
ちゃんと学ぶ機械のないのまま、僕は二十歳の頃から
「バンド活動(?)」を始めますが、その時は、
「理論」も殆どわかっていなかったし、
「パターン」の類はほんの僅かしか知りませんでした。

前述の「レッツ・プレイ・ジャズピアノ」に登場する
「和音のパターン」をいくつか覚えていただけ。

「ワンパターン」ではないにせよ、
「パターンを貼り付けただけ」の「即興演奏」は極めて退屈ですが、
「パターンを習得しないまま」我流で「即興演奏」する僕の演奏も
何も退屈だった筈です。

結局、数年後に行き詰まり、今後とは本気で
「一から」ジャズピアノのみならずクラシックの作曲も
勉強する事になります。

だけども当時は「パターンを知らない」事も知らななかったし、
「勉強」もやりようがないママ、僕は二十歳の「ライブ活動(?)」をはじめます。

それで「我流」のジャズを弾くパンドを結成し、
呆れた事に「ライブハウス」に出演したりした訳です。

と言うお話を次回に続けて致します。。。

Kimball Piano Salon チャールストン倶楽部主宰 藤井一成
大阪梅田芸術劇場 北向かい 
体験レッスンや入会のお手続きは、
http://www.eonet.ne.jp/~pianosalon(2021年2月よりURLが変わりました)
まで。




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