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クラシックピアニストが挫折しない「二段譜」で学ぶジャズ [Lee Evans Society]

クラシック経験を活かせるジャズピアノ・メソッド

前回「クラシックピアノの経験はあるがジャズ経験はない方」が「ジャズピアノが弾けるようになりたい」と一般的な「ジャズ教室」に入会されると大抵「挫折」してしまう、というお話しをしました。

「クラシックピアノの経験」と一口に言っても「バイエル修了程度」から「音大ピアノ科卒」まで様々なレベルや経験がありますが、レベルが高く、経験が長い方程、「ジャズ教室」では挫折する率が高いようです。

つまりジャズピアノ自体ではなく、レッスンが合わないようですが、合わない部分として次の三点を指摘する「クラシックピアノ経験者」は少なくありません。

1,ピアノ楽譜でなく「メロディーとコードネームだけの一段譜」を用いる。 2,「クラシックとジャズとでは弾き方が違う」から奏法変更を迫られる。 3,「楽典」がクラシックとジャズとで違い過ぎて違和感がある。等々

勿論、全ての「ジャズ教室」がこうとは限りませんし、この方法が合う方も少なくありませんが、このやり方が「クラシック経験者」に寄り添ったものでも、またクラシック経験とは無関係に「ジャズピアノ習得」にベストとは限りません。

そこでお薦めしたいのが、「リー・エバンス・メソッド」による「ジャズピアノ習得」です!

僕が「リー・エバンス・メソッド」を「クラシック経験はあるがジャズ経験はない方」にお薦めするのは、僕が「リー・エバンス・ソサエティ」代表だからではありません。

実際は逆で、「クラシック経験者の経験や技能を100%活用できるジャズ・メソッドはないか?」と探した結果、「リー・エバンス」に行き着いた、という訳です。

なんて話はさて置き、なぜ「リー・エバンス・メソッド」が「クラシック経験者」に合うのか?といえば、下記のスタイルだからです。

リー・エバンス・メソッドの特徴;

1,ピアノ譜(一段譜でない)で学びます 2,クラシック同様の「正統的なピアノ奏法」で学びます(全ての楽譜には「指使い」が書かれています) 3,使えない「音楽理論」ではなく「音楽がどうやって作られているかという原理」を学びます。


では夫々の特徴についてお話しましょう。

ちなみに「クラシックピアノ経験者」という呼び方は面倒なので、以下「クラシックピアニスト」と書きますが、これはバイエル程度だろうが、音大ピアノ科卒でも関係なしで。

リー・エバンス・メソッドの特徴1:ピアノ譜(一段譜でない)で学びます


クラシックピアニストが一般の「ジャズピアノ教室」に入会された際に、最初に突き当たる違和感として、楽譜がト音記号とヘ音記号による「ピアノ譜」ではなく、メロディーとコードネームしか書かれていない日本では「一段譜」と呼ばれる楽譜を使う点があります。

勿論、「ジャズピアノを学び」最終目標として「一段譜」による編曲や即興を行いますが、「リー・エバンス・メソッド」においては当面は「ピアノ譜」を用います。

一段譜で即興できるのは「才能があるから」ではなく、「楽譜が読めない」か「技能を修得した」から

これはクラシックピアニストが勘違いされる部分で、よく言われるのが、「一段譜で即興演奏をする」には「才能が必要だ」との事ですが、実際は「単に楽譜が読めないから即興演奏をしている」だけです。

そもそも完全な楽譜を用いて演奏する音楽の方が、音楽全体では少数派で、むしろ「楽譜を読み書きできる」というのは特殊な「能力」だと言えます。

しかし「楽譜が読める」事を「才能」だ、というクラシックピアニストは皆無なのと同様、「一段譜や、それすらなしに即興演奏をする」事も「才能」ではなく、単に「能力」に過ぎません。

実は「リー・エバンス・メソッド」でも「必修」の一科目として「一段譜を使っての演奏」がありますが、それがメインではないのは、「一段譜を使っての演奏」自体が「大して重要ではない」からです。

また「目標」だと思われがちな「一段譜を使っての即興演奏」も、はっきり言って大したものではなく、精々「自動車の運転免許」取得程度の努力でできます。

「自動車免許を取得」して運転ができるからと言って特殊な「才能」がある訳ではなく、当たり前に学ぶべき事を学べば、誰でも免許が取得できます。

「一段譜での即興演奏」とは精々その程度の事に過ぎません。

勿論、「F1(世界的な)レーサーになる」というのは努力のみならず「才能」が必要ですが、これは「世界的なジャズピアニストになる」のも同様です。

逆にいえば「ジャズピアノが弾けるようになる」事自体は「自動車免許を取得する」よりは少し時間と努力が必要だ程度の「誰でもできる事」なのです。

即興演奏の差は「才能」ではなく、「即興以外の技能」の差

ちなみに「運転免許」を持っている人の運転技能には相当な差があります。その差はどこから出て来るのか?については僕は専門外なので判りませんが、「ジャズピアノが弾けるようになって=自動車免許を取得した」のみならず「ジャズピアノを綺麗に弾けるようになる=運転がうまい」については解ります。

つまり「運転が上手い=この場合、横に乗せて貰ってた祭に酔いにくいろ、という意味で」のは、「交通の流れに乗り、急停車や急発進をしない」とか「ハンドルやアクセル/ブレーキの操作が上手い」等が影響します。

実は「一段譜で即興できる」というのは、精々「道路標識が読める」とか「道を知っている」程度の能力に過ぎず、結果として「運転が上手い」に相当する「聴いていた心地好い演奏」となる為には「演奏技術」や「楽曲構成や楽曲分析」が大きくモノを言います

そして「演奏技術」や「楽曲構成/分析」のスキルを養う為には、「一段譜」ではなく、高品質な内容の編曲が為された「ピアノ譜」を正確に弾けるようになる事が極めて重要なのです。

「ピアノ譜」は「練習曲」と「楽曲」の二本立て

ところで「リー・エバンス・メソッド」で用いられる「ピアノ譜」ですが、「練習曲」と「楽曲」の二本立てとなります。

違いはリー・エバンス・オリジナルが「練習曲」で、リー・エバンス編曲によるスタンダート名曲等が「楽曲」となります。

ちなみに「練習曲」にも二系統あり、初級段階ではリー・エバンス作曲のジャズやブルース、ラテン形式の小品を学びます。

これはメカニカルな演奏技能と共に「ジャズのリズムがどういうものか」を理解し、具体的にそれを弾けるようになる事が練習目的となります。

中級になると同じく小品と共に、いわばチェルニーやハノンに相当する「メカニカル練習曲」が加わりますが、よくある「只管に分散和音を弾く」的なものではなく、リー・エバンスによる「ジャズフレーズ」の連結による小品になっています。

そして、これは「アドリブの練習」と共に「どうやってアドリブを造るのか」を学ぶための課題にもなっています。

中級以後は、そのまま「レストラン等の演奏」にも使える「ラウンジ・ジャズ・コレクション」を「楽曲」として学びます。

中級~は「ラウンジ・ジャズ・コレクション」でスタンダード名曲を学ぶ

「練習曲」と平行して学ぶ「ラウンジ・ジャズ・コレクション」はリー・エバンス編曲の真髄ともいえる「極上のジャズ」ですが、ソナチネ程度の方でも弾くことが可能です。但し、この編曲作品は、とても高度なハーモニー編曲が用いられており、その分析は「ジャズ能力」が必要です。

また「練習曲」と「ジャズのリズム感」等を理解し、練習する事で習得してからでないと、この「ラウンジ・ジャズ・コレクション」を本当に演奏する事は不可能です。

また「一段譜による即興演奏」ができるから、と言って、「ラウンジ・ジャズ・コレクション」のみならず「初級用の練習曲」そえ本来の形で弾ける訳でなく、クラシックやジャズ経験の有無とは無関係に、「リー・エバンス・メソッド」を基礎から学ぶことはとても有意義です。

(次回「2,クラシック同様の「正統的なピアノ奏法」で学びます、につづきます)

クラシックピアニストが挫折しないジャズメソッド=リー・エバンスによるレッスン
は大阪梅田と横浜で展開中!

お問合せは、大阪梅田芸術劇場北向い Kimball Piano Salon 音楽教室
講師 藤井一成 ℡(070)5438-5371 か下記ホームページからメールで
http://www.eonet.ne.jp/~pianosalon/Kimball_Piano_Salon














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