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そもそも「ジャズは習うものか?」と言うご質問 [レッスン]

前回に続き「ピアノは弾けない」「ジャズは知らない」「楽譜も読めない」という
「三ない」の人の為の「ジャズピアノ」レッスンのお話をする筈でしたが‥

このブログを読んだ「現役ミュージシャン」の知人から、
「そもそもジャズは学ぶものか?」と言う「素朴な(笑)質問」を頂きました。

彼は「習った事」も「教えた事」もなく、
「NYで黒人ミュージシャンとのセッションを重ね修行した」と自称する御仁。

尤も彼の演奏は、かなり「インチキ臭い」上、「ノリが悪い」ので、
しばし僕のカラカイの対象になっておられますが‥。

なんて話はさて置き、僕にとっては当然である「ジャズを習う事」や「学ぶ事」を否定し、
「ジャズは感性だ!」とか「NYに行って黒人とセッションしなければならない」
などと宣うのは構わないとして、問題のその人の演奏。

言っちゃあ悪いが、どこをとっても恥ずかしい「我流」。

一緒にピアノに並んで座り、「ブルース」を例として少しお教えしましたが、
先ずは「ノリ」が「和製」の「ドンパン節」。

「ブルース」というか「欧米の音楽のノリ」にはなってない。

本人ご自慢の「黒人の悲しみの歴史が作った」とやらの「ブルノート(ブルース音)」の
使い方もデタラメ等々。

色々とお教えした次第ですが、そんな事は「NYで黒人とセッションする」必要は全くなく、
日本に居ながらにして「学べる」事項に過ぎません。

まぁ「NYで修行してきた」と自称し、それなりのギャラをライブハウスがくれる、
という彼への「営業妨害」をするつもりは毛頭ありませんが、
所詮「我流」だと「インチキがばれやしないか」と不安になるから、、
「もっとマジメに勉強しなければ駄目だ」とは諭しました。

なんて事をジマンしたい訳でも、彼の話を事例にさせて貰ったのは、
若い頃の僕が、彼と全く同じ「ええカッコ」はしても実態は「インチキ」。

よく分からない素人さんの前では偉そうにできても、
「本当に勉強してきた」人が横に並ぶと、
「インチキぶり」がバレやないか、とドギマギし、
挙句「音楽は魂だぁ」とか何とか訳の分からない事を宣う、という存在でした。

その時に痛感したのは、僕も何とかして「ちゃんと学びたい」。

全ては無理だとしても「学んだ部分」に関しては、
「どこに出ても恥ずかしくない」という状態になれる事でした。

尤も僕自身は具体的に先生について「習った」経験が殆どなく、
やたらと遠回りしての「独学」による「ジャズピアノ習得」者なのです。
(或いは現在進行形の「ジャズピアノを勉強中」の者と呼ぶべきか)。

「クラシック経験は少しあるがジャズ経験は全くない、と言う状態から僕自身もスタートしました。

僕は「独学」した原因は、
しかし僕が高校生だった1970年代後半にせよ、
成人して「ジャズ演奏」を始めた1980年代にせよ、
当時の大阪には「ジャズの学校」は皆無であり、
米国留学は宇宙旅行と同じくらいに非現実的な話でした。


僕は学歴こそ「クラシック系音大出身」ですが、
別に「ジャズに転向」した訳でなく、
音大への受験勉強を始めた高校生時分から、
「ジャズピアニス」志望でした。

勿論、よく調べれば、
当時、京都には藤井貞泰先生のプライベート・スクールや、
設立されたばかりの「ANミュージック・スクール」があり、
そこでは「高度なジャズ教育」が行われていた様です。

結局、クラシック系音大の作曲科に進学しますが、
これは単に「音大」に進学する方が何かと好都合とい理由が一つ。

もう一つは田舎の高校生なりに「ジャズの基礎はクラシックだ」と考え、
「基礎を学べる」ので音大進学は価値がある、と結論づけたからです。

敢えて言えば「クラシック音楽家にはなろう」ともなれる、とも思いませんでしたが、
クラシックも好きで「ちゃんと学びたい」という気持ちも音大志望の動機でした。

そんな訳で、当時とては出遅れていたものの、
高校二年生から音大受験を目指し「専門の先生」の元に通い始めました。

従って「入試から解放」された入学後は、それまで我慢していた「ジャズの勉強」を
自らに「解禁」し、「音大生割引」で安く買えるという特典も活かし、ヤマハに行って、
日本の「ジャズ理論書のバイブル」とでも言うべき「渡辺貞夫先生著Jazz Study」を購入。

更に「藤井貞泰先生著コンテンポラリー・ジャズピアノ」等も買い込み、
家に帰ってワクワクしながらページを開けます。

尤も「Jazz Study」については、最初の1ページ目からして、
何が書いてあるのか理解できない!

「コンテンポラリー・ジャズピアノ」は、
楽譜に書かれた音符を弾けなくはないにせよ、
到底「ジャズ」には聴こえない。

しかも理論部分は「Jazz Study」同様まるで理解できない。

それでいきなり「挫折」する訳ですが、
「田舎者の強さ」というか、
18歳の音大新入生にとっては、
「ジャズ」に限らず一切万事が未知であり、
「落ち込む」よりは「どうすれば学べるのか?」という点だけが問題でした。

おっと何だか僕自身の「誰も読みたがらない自伝(笑)」になってしまいましたが、
タイトルの「ジャズは習うべきか?」と当然として、
僕が「どうやってジャズを学んだか?」という事をお話する事で、
初級の方も、上級の方も「学び方」についてご理解できるかと思います。

という訳で今日はこの辺りで終わりますが、
次回、僕がどうやってジャズを学んだか?についてお話をします。

つづく

リンクは本文で紹介した渡辺貞夫著「Jazz Study」

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