あえて「ギロック・ジャズ」の魅力をお話します!その1 [Lee Evans Society]
僕が代表を務める「リー・エバンス協会が普及に務める「リー・エバンス・メソッド」をご説明する為、比較対象として、エバンスと同じく、アメリカの人気「ピアノ・メソッド」である「バスティン」と「ギロック」を引き合いに出していました。
すると「自分(藤井)が関わるリー・エバンス・メソードが最高だ、と言いたいのに決まってる」とのご指摘をある方からメールでいただきました。
実はバスティン、ギロック、リー・エバンス他のメソッドを生徒さんに応じて使い分けています
確かにそういう部分がないとは言い切れませんが、僕としては「リー・エバンス協会」代表として、一人でも多くの方に「リー・エバンス・メソッド」を普及したいのは山々ですが、僕は同時に「Kimball Piano Salon 梅田」という大阪の小さな音楽教室の経営者でもあります。
つまり「リー・エバンス・メソッド」と相性の悪い生徒さんに無理矢理に使わせるよりも、適していると思われる「バスティン」なり「ギロック」なりでレッスンした方が色々な意味で正解。
また僕は「リー・エバンス・メソード」と深く関わる傍ら、中上級用の「ジャズメソッド(音楽理論)」として「バリー・ハリス/三上クニ」メソッドにも深く関わっています。
「リー・エバンス」と「バリー・ハリス」は音楽スタイルも「メソッドの根幹」も異なりますが、これも生徒さん次第で選択して貰ってます。
とは言え僕の中で「リー・エバンス・メソッド」をレッスンで使用する比重が高まりつつあるのは、僕が「リー・エバンス協会」代表だからではなく、益々「リー・エバンス・メソッドの良さ」が理解できてきたのと、「リー・エバンス・メソッド」が合致する生徒さんが増えてきたからに他なりません。
改めて「バスティン」の完成度の高さに感心しつつ、「ギロック」について語る
ところで、しつこいようですが、僕の教室に来る生徒さん全員に「リー・エバンス」をお薦めしている訳ではなく、前回も書きましたが、例えばシニアで「これからピアノを始めたい」という方の場合、迷うことなく「バスティン」を薦めます。
「痒い所に手が届くレッスン・プログラム」が構築された「バスティン」は、いわばハンバーガーやコンビニの運営マニュアルみたいなものだから、習う方も、教える方も、「楽できる(笑)」訳です。
だからと言って「バスティン」が最良とも言えないのが、「フランチャイズ店のマニュアル」と「音楽教育」の異なる所でして、生徒さん或いは先生によって「バスティン」よりも、「ギロック」や「リー・エバンス」の方が良いの場合があります。
「教え方を追求=バスティン」と「教える内容を追求=ギロック」
これは極端な例え話でずか、「バスティン」関係の方に会うと「どうやって教えるのか?」について熱心に話して下さいます。対して「ギロック」関係の方に会うと「何を教えるべきか?」について話して下さいます。
つまり「How to teaching =バスティン」に対し、「What’s teaching=ギロック」と言えます。
「リー・エバンス」はどうかと言えば、どちらかと言えば「ギロック」寄り。「ギロック」とほぼ同じ「教育哲学」を有しますが、「教育哲学」については何も語っていないものの、作編曲曲集や音楽理論の教材の在り方が「教育哲学」を現わしています。
正直言って、「リー・エバンス」は優れたメソッドでありろ、曲集ですが、「教材としての使い方」に関する説明が欠落しており、「どう使えば良いのか」理解されにくい、という問題があります。
それは「バスティン」ユーザーならば「もっと分かりやすい説明をして!」と感じる程ですが、その実、使う側の「理解」といいますか、「音楽的素養」で全く異なる使い方が可能で、ダメな先生が使えばダメな教材になるし、良い先生が使えば良い教材になりますよ、なんていえば「裸の王様」の話みたいになりますが
とは言え、あまりにも訳が分からない様では普及どころではないので、僕が順次「リー・エバンス・メソッド」について解説して行きます!
ギロック派の「マーサ・ミアー」さんについて
「ギロック」に話を戻しますと、僕の教室では、ウィリアム・ギロック先生にせよ、お弟子さんであるグレンダ・オースティンさん、キャサリン・ロリンさんにせよ「ギロック派の教材」を、以前はあまり重用しませんでした。
それを大きく変えたのが、ギロック先生のお弟子さんではないが、仲間と言われるマーサ・ミアーさんの「Jazz、Rags&Blues」シリーズ全五巻×四系統と出会かったからです。
マーサ・ミアーさんにつては「日本ギロック協会」会長の安田裕子先生の監修にて「ギロック派の一員」として扱われているので、ここではマーサ・ミアーさんも「ギロック」派として扱います。
マーサ・ミアー(ギロック)の「ジャズ・タイム」の魅力
マーサ・ミアーさんの米国原書「Jazz,Rags&Blues」は、全音出版から、最初の三巻分のみが合本され「マーサ・ミアー/ジャズ・タイム」という一冊の本になって出版されています。
このシリーズは日本では「ピアノソロ用オリジナル曲集」の全五巻中の最初の三巻だけが出版されていますが、併用で「連弾曲集」「Xmas曲を編曲したもの」「クラシック曲を編曲したもの」等で全二十巻があります。
にも関わらず三巻した国内出版されていないのは、マーサー・ミアーさんが日本で「冷遇されている(笑)」からとも言えなくもないのでずか、「これで充分」と言えます。
なぜならば、この曲集の主旨である「ニューオリンズ・スタイルのジャズピアノ曲集」は、「ギロック派」全体を見渡せば、ギロック先生を始めグレンダさん、キャサリンさん等のお弟子さんにもあり、マーサさんの「Jazz.Rags&Bluese」全二十巻を出版しなくても充分にある、と判断されたのでしょう。
そもそも「ギロックでピアノを学びたい」という生徒さんの場合、「ニューオリンズ・ジャズ」ばかりを弾きたい訳でなく、「ヒーリング曲集」やクラシック音楽も弾きたい訳で、マーサさんの「Jazz. Rags&Blues」が全二十巻出版されても使えない筈です。
「ジャズピアノ教材」として「ギロック」を使う
「ギロック協会」さんや全音出版としては、「ジャズばかりに特化しても仕方ない、他の音楽スタイルも重要だから」と、マーサ・ミアーさんの「Jazz,Rags&Blues」全二十巻全てを国内出版されなかったのは当然かと思いますが、僕の教室としては、正に全二十巻が欲しかったのです。
幸いAmazonで簡単に米国版が入手できる訳で、マーサ・ミアーさんの「Jazz,Rags&Blues」全二十巻全て購入し、多く生徒さんのレッスン用として重用しました。
これは僕の教室が、いわゆる「ピアノ教室であり、生徒さんは、クラシックの傍ら、ジャズも弾いてみる」という形態ではなく、「ジャズピアノ教室」であるからです。
そして「ジャズピアノ教室」としてマーサ・ミアーさん(「ギロック」)がとても良いので、「リー・エバンス」の普及にも努める傍ら、「マーサ・ミアー」にも愛情を寄せた次第です。
次回に続く
大阪梅田芸術劇場向かい Kimball Piano Salon 音楽教室主宰 藤井一成
http://www.eonet.ne.jp/~pianosalon/Kimball_Piano_Salon
すると「自分(藤井)が関わるリー・エバンス・メソードが最高だ、と言いたいのに決まってる」とのご指摘をある方からメールでいただきました。
実はバスティン、ギロック、リー・エバンス他のメソッドを生徒さんに応じて使い分けています
確かにそういう部分がないとは言い切れませんが、僕としては「リー・エバンス協会」代表として、一人でも多くの方に「リー・エバンス・メソッド」を普及したいのは山々ですが、僕は同時に「Kimball Piano Salon 梅田」という大阪の小さな音楽教室の経営者でもあります。
つまり「リー・エバンス・メソッド」と相性の悪い生徒さんに無理矢理に使わせるよりも、適していると思われる「バスティン」なり「ギロック」なりでレッスンした方が色々な意味で正解。
また僕は「リー・エバンス・メソード」と深く関わる傍ら、中上級用の「ジャズメソッド(音楽理論)」として「バリー・ハリス/三上クニ」メソッドにも深く関わっています。
「リー・エバンス」と「バリー・ハリス」は音楽スタイルも「メソッドの根幹」も異なりますが、これも生徒さん次第で選択して貰ってます。
とは言え僕の中で「リー・エバンス・メソッド」をレッスンで使用する比重が高まりつつあるのは、僕が「リー・エバンス協会」代表だからではなく、益々「リー・エバンス・メソッドの良さ」が理解できてきたのと、「リー・エバンス・メソッド」が合致する生徒さんが増えてきたからに他なりません。
改めて「バスティン」の完成度の高さに感心しつつ、「ギロック」について語る
ところで、しつこいようですが、僕の教室に来る生徒さん全員に「リー・エバンス」をお薦めしている訳ではなく、前回も書きましたが、例えばシニアで「これからピアノを始めたい」という方の場合、迷うことなく「バスティン」を薦めます。
「痒い所に手が届くレッスン・プログラム」が構築された「バスティン」は、いわばハンバーガーやコンビニの運営マニュアルみたいなものだから、習う方も、教える方も、「楽できる(笑)」訳です。
だからと言って「バスティン」が最良とも言えないのが、「フランチャイズ店のマニュアル」と「音楽教育」の異なる所でして、生徒さん或いは先生によって「バスティン」よりも、「ギロック」や「リー・エバンス」の方が良いの場合があります。
「教え方を追求=バスティン」と「教える内容を追求=ギロック」
これは極端な例え話でずか、「バスティン」関係の方に会うと「どうやって教えるのか?」について熱心に話して下さいます。対して「ギロック」関係の方に会うと「何を教えるべきか?」について話して下さいます。
つまり「How to teaching =バスティン」に対し、「What’s teaching=ギロック」と言えます。
「リー・エバンス」はどうかと言えば、どちらかと言えば「ギロック」寄り。「ギロック」とほぼ同じ「教育哲学」を有しますが、「教育哲学」については何も語っていないものの、作編曲曲集や音楽理論の教材の在り方が「教育哲学」を現わしています。
正直言って、「リー・エバンス」は優れたメソッドでありろ、曲集ですが、「教材としての使い方」に関する説明が欠落しており、「どう使えば良いのか」理解されにくい、という問題があります。
それは「バスティン」ユーザーならば「もっと分かりやすい説明をして!」と感じる程ですが、その実、使う側の「理解」といいますか、「音楽的素養」で全く異なる使い方が可能で、ダメな先生が使えばダメな教材になるし、良い先生が使えば良い教材になりますよ、なんていえば「裸の王様」の話みたいになりますが
とは言え、あまりにも訳が分からない様では普及どころではないので、僕が順次「リー・エバンス・メソッド」について解説して行きます!
ギロック派の「マーサ・ミアー」さんについて
「ギロック」に話を戻しますと、僕の教室では、ウィリアム・ギロック先生にせよ、お弟子さんであるグレンダ・オースティンさん、キャサリン・ロリンさんにせよ「ギロック派の教材」を、以前はあまり重用しませんでした。
それを大きく変えたのが、ギロック先生のお弟子さんではないが、仲間と言われるマーサ・ミアーさんの「Jazz、Rags&Blues」シリーズ全五巻×四系統と出会かったからです。
マーサ・ミアーさんにつては「日本ギロック協会」会長の安田裕子先生の監修にて「ギロック派の一員」として扱われているので、ここではマーサ・ミアーさんも「ギロック」派として扱います。
マーサ・ミアー(ギロック)の「ジャズ・タイム」の魅力
マーサ・ミアーさんの米国原書「Jazz,Rags&Blues」は、全音出版から、最初の三巻分のみが合本され「マーサ・ミアー/ジャズ・タイム」という一冊の本になって出版されています。
このシリーズは日本では「ピアノソロ用オリジナル曲集」の全五巻中の最初の三巻だけが出版されていますが、併用で「連弾曲集」「Xmas曲を編曲したもの」「クラシック曲を編曲したもの」等で全二十巻があります。
にも関わらず三巻した国内出版されていないのは、マーサー・ミアーさんが日本で「冷遇されている(笑)」からとも言えなくもないのでずか、「これで充分」と言えます。
なぜならば、この曲集の主旨である「ニューオリンズ・スタイルのジャズピアノ曲集」は、「ギロック派」全体を見渡せば、ギロック先生を始めグレンダさん、キャサリンさん等のお弟子さんにもあり、マーサさんの「Jazz.Rags&Bluese」全二十巻を出版しなくても充分にある、と判断されたのでしょう。
そもそも「ギロックでピアノを学びたい」という生徒さんの場合、「ニューオリンズ・ジャズ」ばかりを弾きたい訳でなく、「ヒーリング曲集」やクラシック音楽も弾きたい訳で、マーサさんの「Jazz. Rags&Blues」が全二十巻出版されても使えない筈です。
「ジャズピアノ教材」として「ギロック」を使う
「ギロック協会」さんや全音出版としては、「ジャズばかりに特化しても仕方ない、他の音楽スタイルも重要だから」と、マーサ・ミアーさんの「Jazz,Rags&Blues」全二十巻全てを国内出版されなかったのは当然かと思いますが、僕の教室としては、正に全二十巻が欲しかったのです。
幸いAmazonで簡単に米国版が入手できる訳で、マーサ・ミアーさんの「Jazz,Rags&Blues」全二十巻全て購入し、多く生徒さんのレッスン用として重用しました。
これは僕の教室が、いわゆる「ピアノ教室であり、生徒さんは、クラシックの傍ら、ジャズも弾いてみる」という形態ではなく、「ジャズピアノ教室」であるからです。
そして「ジャズピアノ教室」としてマーサ・ミアーさん(「ギロック」)がとても良いので、「リー・エバンス」の普及にも努める傍ら、「マーサ・ミアー」にも愛情を寄せた次第です。
次回に続く
大阪梅田芸術劇場向かい Kimball Piano Salon 音楽教室主宰 藤井一成
http://www.eonet.ne.jp/~pianosalon/Kimball_Piano_Salon
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