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スタインウェィ・ライブラリーによるラウンジ・ジャズのレッスン展開 [チャールストン倶楽部]

前回は「1940年代以前のジャズについて調べようとしたが資料が少なくて困った」という話をしました。

ところで「何を?何の為に調べようとしているのか?」という点をお話しなければなりませんね。

僕はジャズピアノの演奏者や講師として,日本で通常「ジャズ」と言われている1940年代以後の「モダンジャズ(国際的にはバップ)」のみではなく,それ以前の僕達「チャールストン倶楽部」の言葉でいう「スゥイング時代」や「チャールストン時代」のピアノスタイルである「Stride」を習得したいと思ったからです。

というのは僕が職業として関わる「Lounge Jazz」の場合,「スゥイング時代」つまり1930〜40年代のアート・テイタムやテディ・ウィルソン等の「Stride」ピアノを基調として場合が少なくないからです。

これらのスタイルをちゃんと習得しないまま,真似事で演奏をする,というのは日本では誤摩化せても国際的には通用しない訳で,どうせならば「別に上手でなくても構わないが,どこに出ても恥ずかしくない」迄にピアノが弾ける様になった方が何か良い訳です。

別にテディ・ウィルソンみたいに弾ける様になろう,とも真似をしたい,とも思いませんでしたが,彼等のスタイルの本質部分さえ習得すれば,
後は自分の技術や現代的な感覚とも相談の上,
独自の,且,正統的な「Lounge Jazz」のピアノスタイルが提唱できます。

ちなみに「チャールストン倶楽部」の系列音楽教室である「Kimball Piano Salon」では,正に上記の趣旨にかなう編曲集やピアノ奏法教材であるニューヨーク・スタインウェィ社による「Steinway Library」によるレッスンを展開しています。

本書は初心者レベルから教材があり,中上級については,例えばJPジョンソンやマリー・ルー・ウィリアムズ,カーメン・キャバレロといった人達の編曲も収録されています。

或る意味,スタインウェィが認めた「Lounge Jazz」のスタイルという事で,これこそが「正統的」かなとも思えませんが,むしろ原型である1920〜40年代の「Stride」ピアノについてもっと知らねばなりません。

原型を知った上で,現代版である「スタインウェィ・ライブラリー」も理解が深まるというものです。

ところで僕が「1940年代以前のジャズ」について調べたかった第一の理由は,上記の如く,「今,やっているラウンジ・ジャズの原型を知りたい」という事ですが,これを知るという事は,「そもそも,どういう経緯で1920年代スタイルや1930年代スタイルが作られたのか?」という点も知らねばなりません。

結局,もっと古いジャズの源流に遡る必要が生じましたし,或は1930年代ひとつとっても,単にジャズピアノだけを観ていても,なぜ1930年代の華麗な「スゥイング・ピアノ」が生まれたのかは分かりません。

ジャズピアノについて知る為には当時の生活や文化,風俗等についても知る必要があり,更には当時のみならず19世紀あたりまで遡り「ジャズが創世された時代」の音楽的背景や文化風俗的背景,歴史等を調べる必要が生じましたが,実はこれがとんでもなく厄介だった訳です。

(つづく)

PS; リンクはKimball Piano Salon 梅田音楽教室の「ラウンジジャズ科」のピアノやボーカルの教材。スタインウェイ・ライブラリー。

KPS音楽教室 主宰:藤井一成 http://www016.upp.so-net.ne.jp/kimball
Piano Stylings of the Great Standards: Piano Stylings IV (The Steinway Library of Piano Music)

Piano Stylings of the Great Standards: Piano Stylings IV (The Steinway Library of Piano Music)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Ekay Music
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: ペーパーバック



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